MediaNet メディアネット
ホームへリンク
最新号へリンク
バックナンバーへリンク
執筆要項へリンク
編集員へリンク
用語集へリンク
慶應義塾大学メディアセンター
メディアセンター本部へリンク
三田メディアセンターへリンク
日吉メディアセンターへリンク
理工学メディアセンターへリンク
信濃町メディアセンターへリンク
湘南藤沢メディアセンターへリンク
薬学メディアセンターへリンク
ナンバー10、2003年 目次へリンク 2003年10月31日発行
ティールーム
電子ジャーナルの良いところ
椎名 宏吉(しいな ひろよし)
薬剤部医薬品情報室
全文PDF
全文PDFへリンク 16K
 ここ数年の電子ジャーナルの普及には目を見張るものがありますが,医学・薬学の世界でも多くの学術雑誌が電子化され,大変便利になってきています。特に慶應医学メディアセンターは世界的にも有数の契約数を誇るそうで,そんな環境で仕事が出来るのは本当に幸せだと思っています。
 電子ジャーナルの良い所<その1>は,居ながらにして文献を手に入れることができることでしょう。病院薬剤部では,薬に関する問い合わせの電話を受けることがその仕事の一つとなっています。様々な問い合わせに対し,一刻も早く正確な返答をしようと知恵を絞って奮闘するわけですが,内容によっては教科書や参考書では対応できず,どうしても原著論文に当たる必要性が出てきます。そこでパソコンに向かって文献検索を始めるわけですが,見つかった文献が電子ジャーナルになっていれば即座に入手することが出来るので,時間の節約になって大変便利です。大抵の論文は英語なので,実は読むほうが大変で,入手することよりも時間がかかったりするのが難点といえば難点です。
 電子ジャーナルの良いところ<その2>は,電子化されていることです。英語の論文を急いで読む必要があるときには,パソコン上で電子ジャーナルと共に英和辞書のソフトを立ち上げておいて,単語を引きながら読んでしまいます。最近はいろいろと安価で便利なソフトが出回っていまして,単語を選択して“コントロール+C”を押すだけで,英語のすぐ脇に日本語が即座に表示されるというものがあります。インターネット上でも無料の英和辞書がありますので,ウェブブラウザを開いておいて“コピー・アンド・ペースト”で利用可能です。もう少しお金を出すと,単語数が豊富なリーダーズ英和辞典や,医学英和辞典・略語辞典,ステッドマン医学大辞典など,多くの辞書ソフトが利用可能です。翻訳ソフトもいくつか試してみたことがありますが,出てくる日本語が頓珍漢なことが多いので,今のところは辞書引きソフトの方がお奨めです。
 電子ジャーナルの良いところ<その3>は,ストックが可能なことです。役に立ちそうな,あるいは面白そうな論文を見つけたときに,パソコンのハードディスクに保存しておくことができるのは,とても便利です。
 電子ジャーナルの良いところ<その4>は,その保存性です。紙の雑誌は破いてしまうこともありますが,電子ジャーナルは破けません。歴史的に重要な論文の電子化を専門に行っている会社もあるそうです。
 面白そうな論文をじっくり読みたいときには,電子ジャーナルといえども印刷して読んでいます。通勤用の上着のポケットやカバンの中,机の引出しなど,いたるところに黄色い蛍光ペンが入っていて,大事なところをマーキングしたり,書き込みをしながら読んでいます。雑誌のレイアウトそのままに印刷できる形式も多いので,一度印刷してしまえば通勤電車はもちろんのこと,トイレの中やコタツの中,布団の中やベランダのデッキチェアと,読む場所には事欠きません。同僚の女性はいつもお風呂の中で読んでいるので,読み終えた論文はしわしわです。
 電子ジャーナルであれば,読み終えた論文を捨ててしまっても再度印刷すればよいので気が楽です。ただし私の性分として,特に書き込みがしてあると愛着が湧き,捨てずに取ってあります。これでは電子ジャーナルの利点を生かしきっていないかも知れません。
 この他にも,速報性,公開性など,電子ジャーナルの利点はいろいろと思いつきます。
 電子ジャーナルのおかげで論文がぐんと身近になりました。現在ジャーナルクラブと称して,電子ジャーナル中毒症の仲間を一生懸命増やしているところです。
 PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 2004 慶應義塾大学メディアセンター All rights reserved.