インターネットの進化、デジタル化の進展と、社会の要求の多様化によって美術館や博物館・文書館・図書館など、貴重な資料を所蔵する組織が、学術的なデジタルアーカイブを構築し、公開していくことが大きな課題となっています。
デジタルアーカイブをそれぞれが単独で構築するのではなく、相互に利用しやすい環境を提供することが、インターネットの世界においては重要です。
例えば、美術館や博物館が公開している美術品についての研究成果が大学図書館で所蔵されている場合や、文書館と図書館が相互に関連する資料を持つような場合には、横断して利用できるようなアーカイブ環境があれば、互いの相乗効果を期待することができます。
貴重資料のデジタル化によって、研究のみならず教育の場においても、デジタルアーカイブを利用し、教材として使われることも増えていくでしょう。
この他、インターネット上に作られた研究者のコミュニティにおいては、貴重資料のアーカイブを中核とし、その研究成果の論文をそのアーカイブにまたリンクし、参照できるような環境をつくる必要もあるでしょう。
デジタルアーカイブの基礎となるデジタルデータを長期的に保存していくためには、デジタルデータ保存に関する新たな技術やその運用に関する問題への対応も同時に考えておかなければなりません。
上記のような利用環境を想定し、真に有意義なデジタルアーカイブを構築していくために、それぞれのコンテンツホルダーがデジタルアーカイブについての情報交換や共同した提案を行っていくことが重要であると考え、意見交換の場として、今回のシンポジウムを企画しました。
※ 2006年度の講演会は、すべて終了いたしました。
タイトル | 「美術館・博物館・公文書館・図書館の連携について」 |
日時 | 2006年11月17日(金)14:00-17:30 |
会場 | 慶應義塾大学三田キャンパス 東館 6・7F G-SEC Lab |
主催 | 2005年度慶應義塾学事振興資金による研究課題 「連携と相互運用性確保へ向けたデジタルアーカイブモデルの研究」 |
後援 | 慶應義塾大学メディアセンター本部 慶應義塾大学デジタルアーカイブリサーチセンター(DARC) |
14:00-14:10 | メディアセンター所長挨拶 杉山 伸也 |
14:10-15:10 | RLG-Programs 副会長 James Michalko氏 「米国における美術館・博物館・公文書館・図書館の連携」(仮題) |
15:10-15:40 | 国立情報学研究所連想情報学研究開発センター特任助教授 丸川 雄三氏 「文化遺産オンラインの紹介」 |
15:40-16:10 | 慶應義塾大学HUMIプロジェクト 樫村 雅章氏 「人文学研究における高精細デジタル画像の意味」(仮題) |
16:10-16:20 | 休憩 |
16:20-17:30 |
パネルディスカッション「美術館・博物館・公文書館・図書館の連携」
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