日 時 : 3月12日(水)午後2時~5時
場 所 : 慶應義塾大学三田キャンパス東館6階G-SEC Lab
大学内で生産された研究成果を発表する必要性がますます高まる中で、ともに学内における知的生産物の発信と流通を担っている大学出版会と大学図書館の役割・使命が、昨今のデジタル技術の発展とも相俟って、大きく変化しようとしています。
これまで書物を収集・提供することを主要な任務としていた大学図書館は、IT技術の発展を背景に、デジタルアーカイブや論文オンデマンド、あるいは機関リポジトリにとりくみ、単に書物の収集や保存・提供のみではなく、学内の知的生産物の組織化・発信にもその活動の範囲を広げています。一方で、日本の大学出版会はこうしたデジタル化の趨勢のなかにあって、伝統的な紙の書物に代わる有効な出版モデルを作り出すにはいたっていません。欧米のEジャーナルの盛隆と比して、自らが刊行するモノグラフのデジタル化には十分に踏み出していないのが実情です。もっとも、学術情報のデジタル化をめぐる状況は、新旧様々なセクターが参画し、セクター間の利害対立なども孕みながら複雑な様相を呈しているため、未だその安定的な着地点は見えてきていません。
こうしたデジタル環境下にあって、伝統的に学術情報流通の一翼を担ってきた大学出版会と大学図書館が、研究者、利用者のニーズに応えるために新たなる連携をすることは、果たして可能なのでしょうか? 可能だとしたらその提携は関係者にどのようなサービスを提供できるのでしょうか?
本シンポジウムでは、いくつかの具体的な事例を踏まえながら両者の連携の可能性を探ります。
1.京都大学における連携から見えるもの ――可能性と近未来 | 京都大学学術出版会 | 鈴木 哲也 |
2.慶應義塾大学での取り組み | 慶應義塾大学メディアセンター本部 | 入江 伸 |
3.早稲田大学での新しい取り組み | 早稲田大学 ㈱早稲田総研クリエイティブ社長 | 安 修平 |
東京大学附属図書館長 | 西郷 和彦 |
早稲田大学図書館長 | 加藤 哲夫 |
慶應義塾大学メディアセンター所長 | 杉山 伸也 |
東京大学出版会 | 竹中 英俊 |
慶應義塾大学出版会 | 小磯 勝人 |
京都大学学術出版会 | 鈴木 哲也 |
(司会)東京電機大学出版局 | 植村 八潮 |
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