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ナンバー17、2010年 目次へリンク 2010年11月30日発行
 
望まれる形の図書館に―薬学メディアセンターレイアウト変更工事―
関口 素子(せきぐち もとこ)
薬学メディアセンター課長代理
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 2008年4月に薬学メディアセンターが発足し早くも3年目を迎えている。全塾図書館システムへの統合,利用者サービスの一体化といった立ち上げ当初からの最優先課題が一段落したところで,次に「場としての図書館」の充実を目指して2010年3月に行った館内レイアウト変更等について紹介したい。
 薬学メディアセンターのある芝共立キャンパス3号館は2000年竣工の建物で,書架や閲覧席等の什器も含めてまだ十分に新しいが,2008年10月実施の図書館サービス評価LibQUAL+®のコメントには,「照明が暗い」「閲覧席が足りない」という声が数多く寄せられていた。また,学生が各自のアカウントで利用できるキャンパス内のパソコンは3号館MMPC室の約100台以外はメディアセンターを含めてどこにもなく,MMPC室が授業で占有されると途端にパソコン難民があふれ「メディアセンターにはパソコンないんですか?」と度々聞かれる状況があり,館内の電子資源利用環境整備にも繋がるパソコン設置を我々も強く望んでいた。
 とは言え,決して広くはない限られた面積の中で,いかにしてこれらの状況を解消し,快適空間を生み出すか。平面図上で同じ縮尺サイズで切り抜いた書架や閲覧机をあちこち動かし,メジャー片手に実地で人間の動きに必要とされる空間を測り,スタッフで知恵を出し合い策定した基本プランを元に,2009年8月,施工候補業者5社に対して具体案と見積価格の提示を依頼した。
 最終的にレイアウト変更工事および什器購入では2社を選定し,他にも電気・空調工事やネットワーク・PC関連で,芝共立事務室および芝共立インフォメーション・テクノロジー・センター(以下,ITC)の協力を仰ぎ,合わせて7業者に発注し,春休みを待って2010年3月に以下の工事を行った。

(1)照明増設と反射板の付設
 館内全体を明るくするために,東側と西側の天井にダウンライトをそれぞれ1列増設し,かつ手元で十分な照度が得られるように個々の閲覧席前の蛍光灯に反射板を取り付けた。

(2)閲覧キャレルの増設(12席)
 カウンター前の旧情報検索コーナーに並ぶ机を撤去し,跡地に参考図書低書架を平行移動させることと,AV資料を効率よく再配置しAV棚1連を撤去することで,閲覧キャレル新設のスペースを確保。素材は既存のものとの調和を保つよう木製とし,個空間を意識して隣席との間に大きな半透明のパーティションのあるキャレルにした。

(3)PCエリア開設
 2部屋あったグループ学習室だが,両部屋が同時に利用されることは稀だったため,うち1室を周囲の収納棚を取り払い十分な床面積を確保した上で,PCエリアに転用。ITC管轄のノートパソコン8台とプリンタ1台を配備した。ガラス張りの側壁には着席時の目の高さまで半透明フィルムを貼り,室内外のお互いの視線に配慮した。(写真1
 これらの工事と並行して資料の再配置も進め,よく使われる資料とお薦めの資料を入口に近い一等地に移動させた。
 4月の新学期以降,PCエリアは満席のことも多く,パーティション付き閲覧席も好まれているようだ。「資料の場所が分かり易くなった」「明るくなった」という学生の声も耳にすると,次に彼らからどのような要望が出てくるか,また楽しみでもある。

図表
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写真1
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